直径72mmの小さな缶「江東堂高橋製作所」

なみわいの西田です。
お盆は雨に見舞われ、9月に入ると途端に秋めいて。
このままあれよあれよとジングルベルから正月なのかぁ?と。
年の瀬が頭の中をよぎりはじめた今日この頃です。


さて、この夏。というか、この春に。
ひょんなきっかけで、直径72mmの小さな缶と出会った。
手の平におさまるほどのその缶は、新茶が収穫される5月に試飲用の茶葉が入れられてきたことから、”見本缶”と呼ばれ人々に親しまれてきた。

場所は千葉県印西市。(株)江東堂高橋製作所。
茶缶をはじめ、缶一筋に製造販売に従事して来られた100年もの歴史ある会社。

10年前に東京下町から新工場に移転されるも、広い敷地に並ぶ様々な機械は、お世辞にも最先端さなど微塵も感じられない。その機械たちからは、ただ一心不乱に長年お役目を全うしてきた風格と、その刻まれた歴史にただただ圧巻される。中には100年を超える機械もまだ現役として頑張っているほどだ。

 

所謂、ブリキ缶。
今ではあまり聞かなくなった「ブリキ」って言葉も、我々昭和世代には懐かしさと温かさの代名詞のように思える。ブリキのおもちゃでよく遊んだものだ。

そんなことから現場は、「こうじょう」と呼ぶよりは「こうば」と呼ぶにふさわしい親しみが感じられる。

 

どの機械を見ても何をどうする機械なのかさっぱりわからない。ただ熟練の工員さんに掛かれば、「おぉぉーー」と言わざるを得ないその「役割」が見て取れる。そしてその工程ひとつひとつが、江東堂のこだわりの表れであり、コストや効率からオートメーション化が主流な昨今、日々の使い勝手とずっと使い続けられる品質へのこだわりから培われた技術は、細やかな手仕事の中にちゃんと引き継がれている。

それは茶筒に蓋をそっと乗せると、静かにその蓋が降りてきて、一寸の狂いもなく茶筒本体と一体となる。その様が、そのほんの数秒の静かな缶の動きこそが、 ”メイド イン ジャパン” なんだと痛感する。
数年前には、そんなものづくりが「ニューヨークタイムス」でも取り上げられたほどだ。

 

そんな背景で作り続けられている”見本缶”。
そして、、、

「”見本缶”の新しい顔を作りたいんです。」

そんな一言からはじまった。

なみわいにとってはじめての商品企画。
まして布に精通してきたぼくにとっては一転。硬いブリキの缶なのだ。

この夏。そんな缶と戯れた。
日本で作り続けられてきたこと。
そのことを念頭に様々な側面から考えて、、、
「吉缶(きちかん)」と「祝缶(いわいかん)」が完成した。

「吉缶」。
これからも急増する外国人観光客向けに、日本文化である「おみくじ」と素朴な味と愛らしい形の「金平糖」を合わせたお土産に。

「おみくじは」多言語。「コンペイ糖」も老舗から。

「祝缶」。
丸いその様相から、日本の祝い事に欠かせない「紅白まんじゅう」を見立てた引き出物のパッケージ缶として。

今月6日からはじまる「第84回 東京インターナショナル ギフトショー」で初お見え。

新茶を届けたこの直径72mmの小さな缶。
人々に吉と祝を届ける新たなお役目がはじまった。


 (株)江東堂高橋製作所 ホームページ

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